テーマ:ワルモノ先生

大丈夫。ファシズムなんか突き抜けちゃえばいい。

灼熱の太陽に素肌をさらすように ケルベロスの青銅の声を聞いたかのように 飢饉の大津波が間近に迫り来るかのように 僕たちは時代の閉塞感を予感する でも、大丈夫。ファシズムなんか突き抜けちゃえばいい。 奴らは、思いつきを言うだろう 「生贄をたたきのめせ  そして、よそ者を排除せよ  引き換えに、陶酔の極みを約束し…
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ワルモノ先生への手紙 1

ーこの話はすべてフィクションです。ー あまり広くはない部屋。シンが入ってくる。 それほど大事でもなかったのか、抱えてきた壷のような物をベッドの足下に面倒臭そうに置く。 少し離れて窓には白い花を生けた萌葱色(もえぎいろ)の花瓶。 持ってきた物と入れ替えようとしたが、気に入らなかったようだ。 尖った光が射してくる窓の外に、…
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ワルモノ先生

ワルモノ先生 ジャングル エメラルドグリーンが、大波となって押し寄せる マラリアと太陽 私達は落ち武者となって隠れ、そして走り続ける 鋼鉄のアメリカ兵 彼らに対抗する銃剣は、高周波の波に錆びていく 腐りきった司令部 彼らは私を、私達を脱走兵と呼ぶだろう 私はワルモノ先生と呼ばれる者 人々を自立と自由へ導く …
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私たちは旅人であり、詩人であり、商人である

この詩は、10年位前に書いて以来何度も加筆修正したものです。 以前このブログ上にアップしたこともあります。 今回、パラグラフ毎に英語、中国語、スペイン語、フランス語に翻訳したものをアップします。 ここまでするのに十年かかりました。だから僕は自分の能力の低さを知っています。 しかしまだ完成ではありません。この詩に曲をつけて始め…
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ワルモノ先生(2) 生き延びる

フィリピン、ミンダナオ島 膨張と収縮を繰り返すアメーバー状のアメリカ軍は、 周囲に伸ばしていた触手をおさめ集結しながら、 明日にも発動する総攻撃のため体制を整えていた。 追い詰められ、万策尽きた日本軍は、 夜間いわゆる「バンザイ突撃」を断行すると決めた。 ダバオに配属されていたハギワラは、軍靴を拭きあげ、銃の手入れを…
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ワルモノ先生の講義/伝統(4)

万物は流転する。 不変のものなど存在しない。伝統も例外ではない。 ならば、伝統が変容する事に積極的に参加して楽しめばいい。 それが私の提案だ。 *********この話はフィクションです。******************
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ワルモノ先生の講義/伝統(3)

伝統主義者は自分達の思いとは裏腹に伝統を殺してしまう。 何故なら、彼らは伝統が現代と接触することを極端に嫌う。 酸素がないと生きられないように、 新鮮な時代の空気に触れることが許されないのなら やがて窒息してしまう。 宗教であれ、イデオロギーであれ、フランス料理であれ、相撲の世界であれ、 原理主義にはまると、たびたびそういう…
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ワルモノ先生の講義/伝統(2)

伝統主義者は、特定の過去を理想として捉えすぎる。 「今に比べて、昔はもっと…。」 歴史をさかのぼる昔は、美しいユートピアだという考え方。 しかし、往々にして記憶は本人達に都合よく書き換えられる。 それに、私達が向かっているのは未来であり過去ではない。 今現在、ここで起こっているむきだしの現実に向き合わなければならないのだ。 …
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ワルモノ先生の講義/伝統(1)

過去とは、それぞれの解釈でしかありえない。 例えば、君が考える「フィリピン独立に至る経緯」と、 私が実際体験したそれとでは、当然、違いがある。わかるよね。 もちろん、専門的な検証や、すり合わせは、ある程度可能だろう。 しかしここで問題なのは、すり合わせの不可能性よりも 「違いがある」ということに無自覚なことだ。 われわれ…
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ワルモノ先生  (1)

Hは、仕事でマニラに出張した時、複数の人から元日本兵の生存情報を聞いた。 「90歳の日本兵が、フィリピン・ミンダナオ島で生存している」 「山奥の集落で、族長として崇められ、家族と共に暮らしている。」 「香川県出身の○○カイジョウさん(89)らしい。」 「自らをワルモノ・センセイと名乗っている。」 「自ら…
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