ヒルクライム
ヒルクライム
“絶対”はあり得ない。彼はそう言い放ち
しなやかなライオンの構えで走り始める
今はただ、この峠を攻略するのみ
まるで壁にしか見えない山を制覇するのだ
・・・28・29・30;数を数えながら
・・・47・48・49;まだまだいける
図書館の71番書架で、統計資料を調べる
過去に類似するパターンがあったはず
心拍数は上昇中 頭の中には警告音
足に乳酸がたまるのを感じている
・・・14・15・16;カーブの先に
・・・27・28・29;緩い斜度を期待する
荒波が、人生に何度も何度も押し寄せる
幾度もの失敗 何度目かの挫折 数少ない栄光
あごを引き、呼吸を整え、静かに耐える
ケイデンスは落とさない。ここは譲れない
・・・33・34・35;痙攣手前の筋肉
・・・36・37・38;それでも足はつかない
突然に展望が開け、全容が見えて来る
これまでの経過と、行くべき道を瞬時に把握する
報われる瞬間が、歓喜の時が、ヴィクトリーロードが
やっとの事で、射程圏内にはいってきた
・・・58・59・60;気を引き締めて
・・・67・68・69;最後のスパート

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